部分入れ歯とは

ノンクラスプデンチャーは「審美」において、保険診療の義歯より見た目を気にされる方が検討する部分入れ歯です。当院が大切にしている、全身への調和や噛み合わせ、機能面を考えると、やや劣っていると言わざるを得ないです。

歯を失うということは、正しい噛み合わせや機能を失うことにより全身へのバランスが崩れてしまいます。

一般的な歯科医院でよく目にする赤と青の咬合紙なのですが大体厚みが３０μこの咬合紙を噛んでいただくとほとんどの場合右の歯も左の歯も色が付きます。

見た目は咬んでいるように見えますが実際もっと細かい検査をすると咬んでいないケースがほとんどです。ユックリ咬んだり、軽く噛んだりするとどこか先に当たるところがあると思います。

そこを支点として力強く噛むことにより関節を押し上げられ全体の歯が当たるようになります。一見咬めているようでも実は余計な力を使わないと咬めないのが現状です。

また、噛み合わせがずれると、顎関節症や片頭痛、肩こりなどの問題が発生するリスクがあり、正しく機能面が回復しないと、咀嚼や発音に問題が発生するリスクが存在します。

長期間入れ歯を使用するのですから、見た目はもちろん機能面までを改善することや残された歯を大切にすることが重要です。

そういった観点から考えると、他の部分義歯もきちんと検討した上で、その方にあった理想的な義歯を一緒に探していくことが何よりも大切なのだと思います。